【ネタバレ】映画「ジョーカー(Joker)」の感想
「ジョーカー」という映画を見た。
主人公アーサーは、ピエロの仕事を細々と続けていたが、だんだんと状況が悪くなっていき、全てに裏切られたと悟った時、凶行に及ぶというストーリー。
映画を観た感想としては、冷たい社会で普通に嫌な気分になった。
冒頭で、アーサーがピエロの格好をしてダンスをしているシーンとか「すげーキレッキレなダンスだな」と感心してたのに、次の瞬間悪ガキどもに奪われて路地裏でリンチされてた。もうほんとかわいそう。
事務的な質問しかしないカウンセラーにも腹が立った。アーサーの心を癒そうという気持ちなんか一切感じられないし、カウンセリング中ずっと真顔で質問するだけ。なんでカウンセラーになったんだ?
突笑症になった原因は幼少期の母親の虐待のせいっていうのも胸糞。突笑症の発作が出ながらも、必死に自分の芸を披露するなど、アーサーはとても頑張っていた。
な の に!
あのコメディアン!わざわざ発作がでた姿を笑いものにするために、テレビに取り上げやがってぇ、人の心とかないんか?
結局、アーサーにひどいことをしたやつらほぼ全員死んだけど、受けた暴行や救いのない展開がひどすぎて爽快感がまったくない。ただただ嫌な気持ちになった映画だった。
冷たい世の中、少しでも優しくなりたい
ここまで「ゴッサムシティの人たち冷たい」って言ってきたけど、現実も大概冷たい世界だよね。
男性が倒れてる女性にAEDやったら訴えられるとか「命掛かってんのに何考えてるの?」だし。フランスで行われた誘拐実験だって、観たら言葉失うレベル。だ~れも助けようとしないもん。
派遣、多重下請け、技能実習生…と揚げ足を取ったり騙したり搾取したり。そんな人が多すぎる。
どうやったらこんなに他者に冷たくなれるんだろうね。
『事実は小説よりも奇なり』
なんて言葉があるけど、まさしくその通りだな。
私たちは必ず誰かの力を借りて生きている。今日食べたご飯だって、食材は誰かが作ったものだし。今繋いでるネットも誰かが開発した技術。
一人でだなんて生きていけないんだよ。そのことを忘れて、他人を蹴落とすようなことをしていたら、いつかきっと痛い目見るよ。
アーサーみたいな奴を掬うのはハルマチには無理だけど、せめて身近な人の心をいやせるくらい、優しい人になりたいな。
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